2009年4月20日月曜日

鹿児島港人道橋改修工事

鹿児島港の中心部にある延長約30mの人道橋の改修工事を行っています。
弊社は、改修設計と部材の販売を行ったのですが、連携しているアリモト工業さんが現場の進行状況を報告してくれているので、状況が手に取るように把握できます。

本工事は、鹿児島港のデッキと同様に根太が腐食し、床板が暴れていた現況を、下地材を改修することにより元の姿の安全なデッキに戻すというものです。
下地はもちろん弊社のマリンランバー(ガラス長繊維強化プラスチック発泡体)で、専用ビス(とんがり君90)を使用し、既設のイペ材(88*36)を固定するものです。


マリンランバーは材長方向にガラス繊維(体積比の50%)が走り、これをプラスチックで固めているため、無機質な素材ゆえ、このような環境で使用されても「腐る」ことがありません。
また、木材と同様な加工ができることから、この現場では左の写真のように「継手」加工が施されています。
写真の左のマリンランバーは色が濃くなっていますが、これはいわゆる「日焼け」で、長く紫外線下に放置すると飴色に変色してきます。 この飴色がきれいなのですが、これを越すと今度は表面のガラス繊維が剥がれ落ちてきます。そのため、デッキ等の表面材としては使用できないのですが、今回のような根太には最適な素材です。


この現場で嬉しいことがありました。
元請さんが自ら施工されているのですが、写真のように紫外線で劣化し、灰色に変色した床材の表面を削ってくれています。
写真のように元の「赤い」色が出ています。
この作業は積算には入っていません。
元請さんの創意工夫で取り組まれている作業です。
「地元の業者が地元のためにできること」。
手間と愛情をかけて取り組まれている元請さんと仕事ができ、メーカーとしても大切な仕事とすることができました。
今回改修された橋が、永らく地元の人々に愛されますように・・・・