2009年12月29日火曜日

2009年末 ご挨拶


2009年が終わり、2010年を迎えます。
皆様にとってはどのような1年だったでしょうか。


我々の建設業界は、下火と言われて久しいですが、
政権交代や円高など、まだまだ事業全体を見通すには、
不安定な要素がたくさんあります。

しかし、1日という時間は誰にでも平等におとずれてくれます。
無為な1日に
するか、充実した1日にするかは
その本人や企業の努力次第だと思います。

仕事をつくる努力と、得た仕事をとことんやり通す努力を惜しまなければ
人間として、企業としてまだまだ成長できる糧はたくさんあると思います。

“この地球に生きるものとして
再び立つ瞬間(とき)のランドスケープを考えます”
このコピーはsai-BRANDのパンフレットの表紙を飾るものです。

sai-BRANDは、「資源でありつづけるモノづくり」をテーマに
来る2010年もたくさんの提案をして行きたいと思います。

皆様にとって良い年がおとずれますように。

2009年12月22日火曜日

【福井県敦賀港】4~再生木材「リバースウッド」の製造~

平成21年12月11日に、リバースウッドの製造委託先である再生木材工場「エコウッド」にて本工事の中間検査が行われました。
今回の工事は、改修前の既設材を原料として再生木材を製造する「リバースデッキ工法」をご採用いただいているため、材料の強度試験だけでなく、既設材を原料としてきっちり使用されているかという確認も含めた検査となりました。

既設材を敦賀港から北九州へ運搬し、1次破砕を行うまでの工程は、前回までにお伝えしたところです。
今回は、この破砕した材料を原料として、再生木材を製造する工程をご紹介いたします。


【写真1】:破砕工場から運搬された木チップ
【写真2】:木チップの粉砕工程
5cmほどの大きさで納品された桧の木チップを200μ程度の木粉に粉砕加工します。

【写真3】造粒工程
木粉とpp(プラスチック)、添加剤、顔料などを混練したペレット(顆粒)を製造しています。
再生木材の「素」のようなもので、ウコンの錠剤のようなイメージです。

【写真4】成型工程
ペレットに熱をかけて、混練したものを高い圧力をかけて金型を通します。
すると、心太(ところてん)のように再生木材が成型されます。
押し出されたばかりの再生木材は、表面にプラスチックで覆われていることが判ります。

【写真5】
プラスチックの皮を被った再生木材を、ローリングサンダーという大型の紙やすり機を通して、指定の寸法に仕上げます。
再生木材の表面の「木目」に見える模様は、この工程で加工されているのです。

【写真6】:強度試験】
本工事におけるボードウォークの設計荷重は3500N/㎡(等分布荷重)に設定されています。
また、弊社のリバースウッドの曲げ強度の保証値は16N/mm2としていることから、
これらの強度を満たしていることを証明する検査です。
今回は、写真の通り、集中荷重で3890Nで材破しました。
よって、十分な強度が確保されていることが証明されました。

本工事で製造する再生木材は、約25t分です。
今回の検査が完了したロットは12/16に無事、現場へ搬入されました。

福井県より検査に来られた検査官、元請業者の方々、遠路はるばる有難うございました。
現場の資源をリサイクルするという意義をご理解いただき、大変感謝しております。
次世代に「ゴミ」となるモノを残すのではなく、何度も繰り返しリサイクルができる「資源」となるモノづくりを行うのがsai-BRANDのテーマです。
このテーマを今回のような大きな仕事で実現できたこと、大変嬉しく感じております。

さて、現場も急ピッチで進んでいるようです。
本工事の施工は、sai近畿が担当しております。
現場レポートをお楽しみに。

2009年12月11日金曜日

【福井県敦賀港】3~再資源化木材破砕~


敦賀港から搬出した桧材を再生木材「リバースウッド」の原料とするために3~5cmの大きさに破砕します。

破砕委託先は北九州市にあるホクザイ運輸さん。
しっかりとした監理を行ってくれました。
上の写真は、私が昨日(12/10)に撮影したものです。
敦賀港の現地では、紫外線で退色し灰色に変色していた桧ですが、実際に破砕をすると中はこんなにきれいな状態で、含水率も規定範囲内に確保されていました。
フレコン周辺には、桧のとても良い香りが充満しています。


【一次破砕工場への搬入】
【 荷降ろし状況】

【破砕状況】
受け入れた桧材を破砕機に投入している様子です。
破砕機で砕いたあとに金属くずや砂、土などを取り除きます。
【フレコンバック詰め状況】
破砕した木片を再生木材会社から支給するフレコンに詰めます。
この袋には約250kgfほどの木片が入ります。
【搬出状況】
1袋ずつ重量を量ったフレコンを再生木材工場へ運搬します。
同じ北九州市内への運搬なので、効率的です。

この木片を原料に、いよいよ「リバースウッド」を製造します。