2009年4月5日日曜日

鹿児島港ボードウォーク改修工事
























鹿児島港に広大なボードウォークがあります。
港沿いに素晴らしい景観が広がっています。

靴で歩くと「コツコツ」といかにもボードウォークの歩行感が心地よく、春の海辺に心地よく響きます。
ところがこのボードウォーク、表面の床材は10年経った今でも元気なのですが、下地の根太材が腐食し、ビスを保持することができず、床材(デッキ材)が暴れてきているのです。
デッキ材はブラジル産のイペ、根太はインドネシア産のパープルハートという材料。
10年ほど前は公共事業のデッキ全盛期で、どの材種も不足していました。
なので、構造材として見えない「根太」材には安価で品質のあまり良くない材料が出回っていたようです。
本来であれば下地材にしっかりした材を使い、化粧材を定期的に交換した方がトータルコストを抑えることができるのですが、そうはいかない判断があったのでしょう。
今でも他社の設計を見ていると、それを感じる事例が多いように思われます。
そこでデッキの改修を行っている弊社の製品、技術に関心を持っていただきました。
写真の左が未改修、右が改修したものです。
デッキ材を既設のものを再利用しているので、「何が変わったの?」と思われがちですが、良く見るとビスの形状が違いますよね。
下地の根太材にマリンランバー□100*100を使用したため、これで下地は半永久的に構造材として機能します。
今後、床板が本来の寿命をまっとうし、改修を検討する際は、それを原料にリバースウッドを製造し、現地へ戻す提案を行っています。
その際、今回改修した根太、ビスは、床板を改修する際も再利用することができます。


このような息の長い仕事を手掛ける弊社ですので、「廃棄物を出さないモノづくり」という技術、製品をご理解いただいた今回の事例は、目立たない仕事ですが、非常に価値の高い仕事となったと自負しております。
発注者の鹿児島県様、営業、工事に係わって下さった皆様に感謝致します。
写真右が今回あらたに開発したビス
M6×90(SUS-XM7)

写真左から(弊社デッキシステム専用ビス)
どりどり君(M6×45:SUS410:金属根太用)
とんがり君55(M5×55:SUS-XM7:ハードウッド用)
とんがり君63(M5×63:SUS-XM7:マリンランバー□70用)
とんがり君90(M6×90:SUS-XM7:MVJI改修用)