2010年8月25日水曜日

「マリノア」ボードウォーク(福岡市)


1993年に開業したマリノア(西福岡マリーナ)。
このボードウォークは何とも思い入れが深い。
当時は、日本にボードウォークという施設があまりなく、どんな材料を使用したら良いのか、どう設計すれば良いのかから検討をしました。
そして選んだのが日本へ輸入実績のない「スポッテッドガム」というオーストラリアの材料でした。
初めての日本への輸出ということで、現地へ出張し、工場に無理を言い、非常に品質の高いものを選びました。
「丸のこから煙が出る」「釘が打てない」「鉄みたいな木だ」「重い」等など、現場からクレームが続出した覚えがあります。
当時は比重が1.0を超える「水に沈む木」という概念自体が薄かったのですが、今ではハードウッドも一般的になり、少々木に詳しい方ならイペ、ウリン、ジャラなどはご存知ではないでしょうか。


このボードウォークは、数年前に発生した福岡の震災で、基礎地盤が落ちたのですが、板厚のある良い材料だったため、基礎地盤を改修した後に、再度、既設材を敷きなおしたそうです。

今回は毎年東京で開催しているsai-BRAND製品・技術研修会を福岡市で開催したため、足を延ばし、久しぶりにこのボードウォークに逢いに行った次第です。
20年近く経っても、当時、手掛けたモノがそこにある。
そんな幸せ感に包まれ、ボードウォークを眺めて時間を過ごしました。


2010年8月23日月曜日

酸化チタン膜をクルージングボートに装着

TWMに係留されているSオーナー様のご依頼により、弊社のシェルターパーゴラに使用している酸化チタン膜テントを、クルージングボートのフライングブリッジに装着しました。

酸化チタン膜は①太陽と雨の力で自らの汚れを落とす②そのため、透光率が15%という明るい空間を創ります。
有機物を酸化分解するために、汚れが付きにくいというのが特徴。
クルージングボートは、海に出れば潮を、係留中は埃をたくさん被ります。
これらの汚れを太陽の光で酸化分解し、雨で流れ落とすため、メンテナンスがとても楽になることが想定されます。

弊社では、公共事業で良く使用するのですが、この分野での利用は初めてです。
しかし、前述のように「理にかなっている」ため、その効果を期待しています。

私自身もヨットに乗るため、非常に興味が湧く分野です。
Sオーナー様、初チャレンジにご協力をいただき、ありがとうございました。




2010年8月17日火曜日

わくわくの森保育園(横浜市)

横浜市の鶴見区にわくわくの森という保育園があります。
ご縁があって、数年前に園舎の2階のデッキを設計・施工させていただいたのですが、園長先生より、このデッキで過ごす子供たちの写真がメールで届きました。

この保育園の園児は基本的に「裸足」で過ごしています。
もちろん園庭でも。
子供たちの姿を見て、いつも裸足で遊んでいた自分の子供の頃を思い出しました。

現代では、紫外線が悪者のように言われていますが、私はいまだに風邪をひきかけたら太陽の下で昼寝をします。
発汗は身体にとって良いものと信じて疑いません。
これはお年寄りにとってもそうだと思います。
部屋でじっとしているより、外へ出て、日光を浴び、風を感じ、花や木を愛でている方が、精神的にずっと健康的だと信じています。

そんな大切なことを、都会に住むこどもは体験する機会が少なく感じます。
エアコンの効いた部屋でゲームをする。

親にとっては心配事が少なく、自分も楽に過ごせます。


しかし、それで良いのでしょうか?
子供は太陽の光をたくさん浴びて育つのが理想だと思います。
そんな話で園長の山本先生と意気投合し、今年は1階部分のデッキと緑化工事をさせていただきました。


1階のデッキは乳幼児室の前に位置します。
小さい小さい「赤ちゃん」が遊ぶスペースです。


「海際で人々が憩える施設をつくりたい」と考え、現在に至るのですが、こんな形で、仕事を評価いただけると、フィールドを限定する必要などないのだな・・・と痛感します。
事業や仕事は「縁」から生まれます。
「縁」を大切に、真剣に取り組んで行くと、新たなフィールドが広がるのでしょうね。

企業にとって、利益は言うまでもなく大切ですが、それ以上に社会といかに縁を持って関わっていくかを大切に、真剣に考えなければならないなと、ふっと考えさせられる出来事でした。


2010年8月9日月曜日

TWM様レストデッキ


マリーナはヨットやボートを船台に乗せ移動するため、どうしても路盤がコンクリートにせざるを得ないのですが、こんなに緑が密集した場所があり、ここを休憩スペースにしたいという施主様のご意向から、デッキ、シェルター、パーゴラの複合施設を設計・施工させていただきました。

その完成記念として、 先週の金曜日にバーベキューパーティーを開催させていただきました。
盛夏ゆえ、マリーナは繁忙期ですが、たくさんのスタッフさん達が参加して下さいました。
ありがとうございました。

自分たちの設計施工をした物件で、施主様との歓談の時間を取れる。
非常に有意義な時間とすることができました。


夕闇が訪れると、昨年納入させていただいたヒラソル(ソーラー照明灯)が点灯します。
都心からわずかな時間で、こんなにリラックスできる空間があります。
仕事を忘れ、とても寛いだ時間となりました。



境川遊水地公園(神奈川県)

最近、トラックの荷台プロジェクトに夢中となっていて、あまり最新情報の更新ができていませんでした。
この事例は神奈川県の境川遊水地公園のデッキです。
工事期間中から平日でもジョギングや愛犬の散歩を楽しむ方々がたくさん来られていました。

ジョギングの休憩場所にはもってこいの眺望です。

眼下では少年サッカーチームのハツラツとしたプレーを楽しむことができます。
昔は、この炎天下でも大声を出し、白い球をずっと追いかける体力もあったなぁ・・・などと回顧する年齢に近づきつつありますが、こういう風景を見ると、まだまだ現役!と身体にムチを打って頑張ろうという気にもなったりします。
夏の強い日差しが、濃い影をつくっている季節を感じるお気に入りの写真です。