2009年1月7日水曜日

無駄を探しに九州へ

今から3年程前、鹿児島港を管理するお役所に呼ばれ「観光施設となっている展望台のデッキが腐っているので直したい」と相談を受けました。

今思えばサラリーマンだった当時は、何ともお気楽に出張していたものです。
会社の経費で飛行機に乗り、器材を借り測量し、図面を描き、提案書をつくり・・・
会社の経費という意味では今でももちろん同じですが、その費用対効果を随分考えるようになりました・・・
つまり技術の視点からだけ見ると、同じ人間が同じ能力を使うだけなのだけれど、経営の視点から見ると一業務としてだけでなく、その収益性、効率性、将来性を複合的に考え、一度の出張でどれだけのものを得て帰ってくるのかということをすごく気にするようになりました。

明日から鹿児島~福岡~長崎への出張です。
まさに前記した案件が発注されたのです。
しかも次に繋がる大きなおまけまでついて・・・

費用対効果を考え、無駄なことを排除するという会社がたくさんあります。
無駄とは何でしょうか。
予算で言えば接待費、交際費、出張費、事務用品費etc...
それだけでなく従業員の個性や上司が持て余す個人の能力、夢、希望。


夢や希望は我社にとって「無駄」なことには入りません。
むしろ一番大切にしなければならないことだと考えています。
一方、これを「無駄」とする企業が多すぎる。
何のために働くのか、何のために会社を経営するのか。
自分の価値観に合わないものを「無駄」と称し削減、削除する。
効率化だけを求める企業は、また、それをよしとする社員はそのまま同じ船に乗っていればいい。
毎晩仲間で「大変だ」と愚痴る酒を呑んでいればいい。
サラリーマンが悪いわけではありません。
尊敬できるすばらしいサラリーマンもたくさんいます。
ですが、規格大量生産、大量消費により、 効率化を追求しすぎ、
「生き方」を忘れた企業、魚のような目をしたサラリーマンが多いように感じるのです。


我々は小さいヨットで風を読みながら航海するのが性にあっているようです。
九州へ小さな旅へ出よう。
そしてまた大きな無駄を得てこよう。