2008年12月7日日曜日

港湾遺産に想う

今日はお休みだったので、自転車でお台場まで出かけてみました。
フジテレビの本社前(裏?)に人工海浜があります。
ここへは仕事でよく行くのですが、ビーチの端に江戸時代に造られた「台場」があります。
この台場ですが、ペリーが来航した翌年に着工し、わずか1年3ヶ月で6基が造られたそうです。
当時、太平の世が続いていたわりには、政府(幕府)は驚くほど早い対応をしたと言えます。
現世はいかに・・・


台場の南に鎮座するこの砲台ですが、コンクリートで出来ているのですが(写真で見るといかにもコンクリートですが)、台座には木目が入り、番は鉄のような質感。
おまけに車輪もデコレートされています。
当時から擬木という観念があったのでしょうね。
人間はいつの世も無機質なモノより少しでも温かみがあるものを好むのでしょうね。

100年も前に造られたモノが、今でもこのように立派に鎮座している。
モノに対する価値観が昔と今では大きく異なっています。
エコと叫ばれる世の中、本当のエコとは何でしょう。
時間とコストばかりが優先される今の建設業界。
世代をまたぎ愛されるモノづくりが、文化を残し、
そして本当のエコロジーに繋がるのではないでしょうか。