2009年2月12日木曜日

焼津漁港ステージデッキ現場レポート5



デッキの穴明け加工は1995mm材540枚を共和成産の工場に持ち込み根太ピッチに合わせた位置にNCを使用し穴を空けていきます。
加工能力は,一日当たり300枚程とのことで,現場での人力による穴明けの精度と作業効率を考えると,かなりの作業時間の低減に繋がります。
また座掘深も一定となり,ビス頭の出入りも無くなり一定となり,安全かつ見た目も良好となります。




工場にて穴明け加工を施した材料を現場に搬入しいよいよデッキ貼りのスタートとなります。
まずは根太に対して直角で貼りスタートとする法線の決定が必要となります。
今回の配置計画は写真背後の手摺支柱を必ず2枚のデッキ材のセンターで取り巻くこととしていますので,手摺支柱の配列起点となる最奥の柱を基準としてデッキ貼りをスタートしました。
デッキ貼りにおいて再生木材の欠点でもある熱膨張帳による目地間隔んの問題があります。弊社では最大膨張を2m材を基準として5mmとしています。これを維持するため貼り始めの午前・午後と各休憩時に材長を計測しその時の伸び長を5mmより控除して貼るようにしていきます。
5mmの間で材料の動きを制御するということになります。
また,材料表面にもサンディングによる目があります。一定方向に貼ってしますと表情のない仕上がりになってしまいます。目を確認しないでただバラバラに貼っていくとしまりのない仕上がりになってしまいます。
当現場では,目を1列ごとに逆目にするようにしました・・・よく見るサッカー場の芝目のような仕上がりにしました。これにより無表情な再生木材にもインパクトがでて生きた表情をみせてくれます。








このような管理の中,デッキ貼りをスタートして行きました。
手摺支柱のデッキの取り合いもすべて設計通りとなり,デッキ貼りを進めて行きました・・・天気にだけには電動工具を主流とする作業ですので敵いません。
2/10の午後には突然の夕立に襲われ作業を中断せざるを得ませんでした。
仕上げの終盤でもあり少々先の工事に不安もありましが,夕立が去ったあとステージデッキの背後から虹が上がりました。
きっとこれから先の工事も順調に進むでしょう・・・そんな気にさせてもらった一瞬でした。







2009年2月6日金曜日

焼津漁港ステージデッキ現場レポート4



鉄骨組に目処が立ち、今日から仕上げ材となる再生木材を敷設していきます。
何度も書きましたが、鉄骨組は工場でのプレカットを徹底し、現場ではボルトアップするだけという工法を採用しました。
これにより現場で排出される鉄くずは「ゼロ」になり、汚い溶接痕も一切ない「きれいな現場」を実現することができました。
パーゴラや東屋といった外構製品は部材のプレカットは当たり前なのですが、この規模のデッキをプレカット工法で仕上げるには、事前の測量、設計が完璧でなければなりません。
何せ柱が116本もあるのですから・・・
しかもこの柱にデッキの下地となる大引や根太だけではなく、防護柵やスロープが取り付くのですから。
鉄骨の加工を委託した竹田工業所さん(藤枝市)の精度の高い仕事で、現場はほぼ完璧な状態で仕上がりました。


ここまで来たら、仕上材となる再生木材にもプレカットを施そうと、施工協力をいただいている共和成産さん(藤枝市)へリバースウッド材を搬入し、ビスの下穴を加工することにしました。
共和成産さんは、木工加工であれば不可能なことはないと思えるほど最新の機材を揃えられています。
このビスの下穴加工は一見大した作業には見えないのですが、現場で行うと、その深さ、位置が少なからず狂ってきます。また、加工の際に出る木粉も相当な量です。
これらの問題を工場加工を行うことで全て払拭できるのです。







下穴加工を施したデッキ材を現場へ搬入しました。
ここで秘密作戦を決行します。
搬入したデッキ材の木口にある仕掛けをしました。
これがデッキを美しく見せるためのノウハウなのですが、完成後にその効果が判明するでしょう。







搬入したデッキ材を図面通りにレイアウトしていきます。
「レイアウト」と言えば簡単に聞こえますが、デッキは「通り」が命です。
17m角のデッキですから対辺は17m×√2=24mとなり、この24mの通りをきっちり美しく仕上げるのが職人の腕にかかってきます。
職長のAさん、美しい仕上がりを期待していますよ!







追記
今日は元請さん(橋本組)主催の安全講習会が開催されました。
平時「当たり前」と思っている作業が油断を呼び、大きな事故に繋がるといった内容でしたが、最近起こった実際の事故の事例をご紹介をいただき、大変分かりやすい講習会でした。
我々の作業も安全面では大した危険はないように思われますが、落下、電動工具の不適切使用、長尺資材(重量物)の運搬等々、事故の原因に繋がる要素は無数に存在します。
「当たり前」の作業を「当たり前」にこなすのが技術です。
「気を引き締めてプロの仕事をする」いい機会になりました。

2009年2月4日水曜日

焼津漁港ステージデッキ現場レポート3



突出した柱は,転落防護柵の柱も兼ねています。
ステージデッキ側と外側には化粧板が施されますが,柱間にはアルミの格子パネルが取り付きます。
そのためその面には,塗装を施します。
塗装法は,金属との密着を高めるため,まずエッジングプライマーを塗布し,次に塗料との密着のためのエポキシ系のプライマーを塗布し,最後に仕上げ塗装となります。
仕上げ塗装は二度塗りとしていますので,本日の作業は,最初の本塗りとなり,一日養生したのち最後の仕上げ塗装を施します。
概ね,鉄骨工は完了となってきました。
明日はいよいよデッキ材の搬入となります。
次回のレポートではデッキ材の施工状況をアップしていきます。


鉄骨組上げもいよいよ最終調整となります。
ここで重要になるのは,鉄骨の上にデッキ材を敷設するため根太の継ぎ目で凸凹がないことと根太通りに波がないことです。
そこで計画高に合わせ,各支柱ごとにレベル計測を行い調整をかけます。
調整方法は下げの場合はベースプレートの受けボルトを下げ,上ボルトの締め付けで容易にできますが,上げの作業は鉄骨が一体化してるためボルト回しだけでは動かずジャッキアップを行い一度ベースプレートを浮かせ計画高に調整します。
調整目標は根太通しで5mm程度としていましたが,当現場では全体で3mm程度の仕上げとなり。非常に優秀な精度となりました。



鉄骨の組立は,ベースプレート+支柱,大引材,根太材の構成となっています。
ボルトアップの組上げのため,作業スピードは速まりますが,地盤面より1~1.3mの高さでの作業となり雨の天気では安全とボルトの締め付けに良くないので天候が問題となります。

先週の金曜日以降は,雨の天気のため主要部材の概ねの組上げが完了していることもあって現場作業は中止としました。



2009年1月28日水曜日

焼津漁港ステージデッキ 現場レポート2



昨日までに終えた夥しい数のアンカーを基礎に、本日から鉄骨を組み上げます。
まずは柱を立てるのですが、ここで最も大事なのがレベル(水平)です。
下地となるコンクリートは、雨水を排水するために勾配が付いています。
すなわち、地盤が水平ではないのです。
よって、柱箇所ごとにその地盤の高さを測量するのです。
以前は水糸を張って水平高さの基準を作っていましたが、今はその作業をレーザーで行います。
写真をクリックして拡大していただくと分りますが、海際で作業をしている人がレーザー受光機を持って水平を出しています。


全てのボルトのレベルを取り、このように柱を設置します。
今回の工事は極力亜鉛めっきと溶接をしない設計としましたが、さすがにベースプレートと柱のインナー鋼だけは溶接が必要でした。
柱上部からの雨水の浸入に対応するため、柱とベースプレートの間に隙間を持たせ、排水構造を設けています。
前記したコンクリート地盤の高さの違いは、ベースプレートとコンクリートの隙間となって現れます。
この隙間は鉄骨組みが完了した後に、型枠を組みコンクリートを充填します。



次に柱と柱を結ぶ「大引:おおびき」を設置します。
今回の大引は柱スパンが2mと大きいため、C型鋼の100*50t3.2を背中合わせに2本ずつ設計しました。
もちろん柱と大引は、M10ボルト(SUS304)で固定し、設置しやすく分解しやすい設計にしています。
工場で行った「プレカット」とは材料の長さを切りそろえるだけではありません。
固定するボルトを挿入する穴も工場であけ、現場では設計図に基づきボルトアップするだけの構造で、さながら巨大なプラモデルといった感じです。
これにより、現場の工期が早まるだけでなく、現場でゴミが発生しないというメリットも享受できます。

前記だけでは分り難いと思いますので、部分詳細です。
このように柱の両側面にC型鋼をレイアウトし、上からの荷重をこの2本の大引で均等に受け、その力を柱に伝える構造としています。
大引の天端に空いている穴には「根太」が固定されます。
根太は大引と直交する部材で、デッキ材を留める構造部材です。







根太を仮置きした図です。
昨日までの土台づくりには時間がかかりましたが、プレカットが活き、かなりのハイペースで構造体を組み上げることができました。
ここまで来ると、構造体の最終的な仕上がりが分かりますね。
護岸の端までせり出した開放感の大きなステージデッキのアウトラインが見えてきました。

この現場は大きな公園なのですが、この現場の真横まで、散策路が付いており、毎日散歩に訪れる方々が気軽に声をかけてくれます。
「何を造ってるんですか?」「すごく広いスペースだね」「いつできるんだ?」等など。
毎朝、現場の始まる8時前からお年寄りがグランドゴルフを楽しんでいます。
小さなお子さんを連れたお母さんが散歩を楽しんでいます。
海が好きな人々が気軽に訪れることのできる施設として焼津の新たな名所になるといいですね。
明日からはライターが交代します。
現場からリアルタイムで施工状況をお知らせできればと思います。

焼津漁港ステージデッキ 現場レポート1



1月26日、27日
いよいよ工場でプレカットした鉄骨部材を現場に設置します。
まず、柱を立てる位置の測量を行います。
構造物の外枠となる法線をトランシットを用いてきっちりと出し、これを基準点とします。
次に図面通りにX軸(横軸)、Y軸(縦軸)をそれぞれ2mピッチで追い、その交点が柱位置となります。


このようにX軸とY軸が交わると1辺が2mの大きな四角が連続的に描かれます。
この日は風が体感風速が5mほどあり、非常に寒い。
前日まで海に出ていた私は、寒風に体が慣れていましたが、今まで工場作業をしていた作業員さん達は大変です。
凍える手足を温めながら、測量と墨出し作業を進めました。


測量を行う傍らで、別の作業班がアンカーボルトを組んでいます。
このアンカーボルトは柱を支える大切な部材で、構造物の重量を全てこのボルトで支えます。
規格はM16×230mmで、130mmがコンクリート地盤に埋め込まれます。
このボルトの使用本数は4本/柱なので、柱数116本×4本=464本となります。
この数分、コンクリートを削孔しなければなりません。


深さ130mmの孔をコンクリートにあけ、アンカーボルトを設置します。
写真にある赤いキャップがケミカルアンカーで、ガラスに薬剤が注入されており、ハンマードリルでねじ込むと、ガラスが割れ、薬液が化学反応を起こし急速に硬化していきます。

26、27日は、測量、墨出し、削孔、アンカー立て464本(柱116本分)を終えました。
これを基礎とし、明日はいよいよ鉄骨を組んでいきます。

2009年1月23日金曜日

焼津漁港環境整備事業環境第六地区親水広場 工事スタート

焼津漁港環境整備事業環境第六地区親水広場整備事業がいよいよクライマックスを迎えます。
この春に親水公園が全面オープンします。
それに向け、今回はステージデッキと展望デッキの工事をお手伝いさせていただくこととなりました。

ステージデッキは17m×17mで、高さが1.0m、1.3mの舞台形状。
水辺でのイベント開催等の利用が考えられるため、荷重条件等を十分精査した設計にしました。
このステージデッキの設計においては、メッキや溶接を極力避けた製作を心掛け、工場でプレカットしたものを現場で「組み立てる」構造としました。
これにより、現場での施工精度を格段に上げるとともに、現場での廃材をほとんどなくすことが可能になる予定です。
そう、プレファブの一戸建てを建てる要領です。
そのために、工場での加工、品質管理にはかなりのウェイトを置いています。
通常は現地で加工するものを工場で行うため、もうこの時点で「現場」がスタートしているのです。















今日は鉄骨部の加工をしていただいている竹田工業所さん(静岡県藤枝市)に来ています。
弊社より構造材となるZAMを支給させていただき、ここで寸法、穴加工等を行っています。
すでに柱材、大引材の加工が完了しています。

さて、いよいよ来週から現場での設置(組立)作業に入ります。
お楽しみに!

※工事内容を本webで公開させていただくことをご許可いただいたご発注者の静岡県様に感謝いたします。

2009年1月10日土曜日

諫早市こどもの城 実績写真

■建築物外壁
およそ1,000㎡の外壁に145*30材を縦貼りしています。
ALC外壁に胴縁として軽量のマリンランバーを使用し、外壁材を専用ビス(とんがり君)で固定しました。
建築物は周辺の山並みをイメージしているそうです。







■建築物付帯デッキ
建物の全面には外壁と調和した800㎡のデッキが広がり、スケール感を醸し出しています。

諫早市のHPによると「こどもの城は、未来を担う子どもたちが、恵まれた自然環境を活かしながら、主体的にさまざまな活動を体験することにより、「豊かな心」と「生きる力」を培い、子ども相互の交流や家族をはじめ子どもたちを見守る人びとの交流などを通じて、ともに学び育っていく場と機会を提供します。」とあります。
現場レポートに記載しましたが、計画地に林立していた杉材を伐採、乾燥し、この再生木材の原料としました。
このような資材が使用され、本来であれば廃棄されるものを資源するという意義をこども達に感じてもらえればと思います。




■外構デッキ
外構にも3箇所のデッキを建設しました。
左の写真はデッキBの上部よりデッキA(写真奥)を見た景色です。
それぞれのデッキから降りる階段の下には、豊かな森が広がっています。







■デッキ防護柵
それぞれのデッキにはP種の防護柵を設置しています。
支柱は鎌倉彫を表現したコンクリート擬木です。
デッキの色彩との相性も良く、また、この縦格子はこのままの形状でも10度程度の勾配にはそのまま対応できるという性能を備えています。
ナベシマさんの逸品です。
また、以前の記事にも書きましたが、右の写真のデッキは1列ずつ色の濃淡が出ていますね。
「質感に乏しい再生木材デッキに表情を与える」
現場での工夫でこんな表現をすることも可能です。
【写真はデッキB】



■外構デッキC
デッキCにはパーゴラが設置されています。
これは北九州にある鎚絵さんの製品です。
同社は金属を素材としたモニュメントが得意な会社ですが、さすがに塗装や部材の取り合いが上手です。
仕上げも丁寧で、デッキに木陰とアクセントを加えてくれています。





諫早市こどもの城にはコスモス花宇宙館に併設されました。
国際化が加速する中、日本の良さ、日本人の特性など、この国の将来のために、何が良く、何が悪く、また自分に何ができるのか。
これからの未来を担うこども達には、地球という枠も振り払い、宇宙的な視野から個人を考える。
そんな経験が必要なのかもしれません。


弊社は不動テトラさんと共にこれらの施設の設計、施工、部材販売に携わらせていただきました。
業務を通じ、様々な方々にお世話になりました。
コスモスの広がる季節に、再度訪ねてみたいと思います。

こどもの城
http://www.city.isahaya.nagasaki.jp/of/02_kikaku/01_kikaku/kodomonosiro/kodomot.htm







2009年1月7日水曜日

無駄を探しに九州へ

今から3年程前、鹿児島港を管理するお役所に呼ばれ「観光施設となっている展望台のデッキが腐っているので直したい」と相談を受けました。

今思えばサラリーマンだった当時は、何ともお気楽に出張していたものです。
会社の経費で飛行機に乗り、器材を借り測量し、図面を描き、提案書をつくり・・・
会社の経費という意味では今でももちろん同じですが、その費用対効果を随分考えるようになりました・・・
つまり技術の視点からだけ見ると、同じ人間が同じ能力を使うだけなのだけれど、経営の視点から見ると一業務としてだけでなく、その収益性、効率性、将来性を複合的に考え、一度の出張でどれだけのものを得て帰ってくるのかということをすごく気にするようになりました。

明日から鹿児島~福岡~長崎への出張です。
まさに前記した案件が発注されたのです。
しかも次に繋がる大きなおまけまでついて・・・

費用対効果を考え、無駄なことを排除するという会社がたくさんあります。
無駄とは何でしょうか。
予算で言えば接待費、交際費、出張費、事務用品費etc...
それだけでなく従業員の個性や上司が持て余す個人の能力、夢、希望。


夢や希望は我社にとって「無駄」なことには入りません。
むしろ一番大切にしなければならないことだと考えています。
一方、これを「無駄」とする企業が多すぎる。
何のために働くのか、何のために会社を経営するのか。
自分の価値観に合わないものを「無駄」と称し削減、削除する。
効率化だけを求める企業は、また、それをよしとする社員はそのまま同じ船に乗っていればいい。
毎晩仲間で「大変だ」と愚痴る酒を呑んでいればいい。
サラリーマンが悪いわけではありません。
尊敬できるすばらしいサラリーマンもたくさんいます。
ですが、規格大量生産、大量消費により、 効率化を追求しすぎ、
「生き方」を忘れた企業、魚のような目をしたサラリーマンが多いように感じるのです。


我々は小さいヨットで風を読みながら航海するのが性にあっているようです。
九州へ小さな旅へ出よう。
そしてまた大きな無駄を得てこよう。



了

2009年1月5日月曜日

2009年 今年もよろしくお願い致します

すばらしい天気が続いたこのお正月。
良い年のスタートになりましたね。
この晴天と同様に、皆様にも晴れ渡る気持ちのいい1年になりますように~

そして今年もsai-BRANDをよろしくお願い致します。


今年のsai-BRANDの目標
①焼津漁港環境整備工事で、弊社の理想のモノづくりのを実現する(モデルケース)
②g.u.(グローイングユニット)製品の開発を強化する
③リバースデッキ工法の更なる需要を拡大する
④地元(江戸川区)に何らかの社会貢献を行う
④戸建システムデッキの正式販売を開始する
⑤業界の通念では考えられない新しい「何か」を発見する

弊社製品(工事)をご購入頂いているお客様、エンドユーザーの皆様、仕入先の皆様、株主様、社員にとって、そして地球環境にとって、逆境の中、一歩踏み出すことの出きる年になりますように


平成21年1月5日

2008年12月29日月曜日

今年もお世話になりました

sai-BRANDブログをご覧の皆様

今年も大変お世話になりました。
2008年4月に不動テトラよりリバースウッド事業を分離独立させ、早9ヶ月。
分離後も提携させていただいた不動テトラさんと随分仕事もさせていただきました。
新たなお取引先様も増え、従来の「リバースウッド事業」から「sai-BRAND」へのシフトがはじまりました。

今年は「資源であり続けるモノづくり」をテーマにsai-BRANDの周知を図ってきました。

それ故、厳しいコスト競争に巻き込まれることなく、設計の意図を表現できるプロジェクトを遂行することができた気がします。

来年は民間建築プロジェクトへも積極的に参入しますが、より一層厳しさが増す市場ゆえ、心を新たに取り組みたいと思います。

年明け早々から写真のプロジェクトの製作、施工に入ります。
構造物を構成する全てのパーツをリサイクルできるよう溶接、めっきを極力減らした設計に取り組みました。
新年のブログは、この現場レポートからスタートしたいと思います。


来年も皆様にとって良い年になりますように・・・

2008年12月17日水曜日

マリンランバー™

最近、デッキや橋梁の改修工事の相談が増加してきています。
弊社の開発した「リバースデッキ工法」は、老朽化したデッキの既設木材を原料として、再生木材を製造し、現場に戻すというものですが、老朽化したデッキのほとんどが、その下地の劣化が原因です。

改修の提案を行う際、「なぜ、既設構造物が劣化したのか」という原因を診断し、同じことを繰り返さないような構造を提案しています。
劣化原因のほとんどが下地設計の問題のため、ここで登場するのが弊社のマリンランバー™です。

もともとは弊社リバースウッドデッキシステム沿岸仕様の根太として開発したものですが、「腐らない」「水を吸わない」「軽い」「変形しない」「容易に加工ができる」といった夢のような素材です。

それもそのはずで、材長方向に体積比の50%ものガラス繊維が入っており、それを発泡プラスチックで固めている素材だからです。
しかし、申し訳ありませんが、少々コストが高いのがたまに傷・・・・(笑)

最近このマリンランバーへの問い合わせが増えています。
上に羅列した通りの性能を持っているため、改修計画にもってこいの部材なのです。

また材料の寸法も、規格サイズはありますが、基本的に原木から切り出し成形しますので、希望のサイズで納品することが可能なのです。
新築時にはあった製品が今はないということが良くあります。
自由なサイズに成形できる製品は、改修にはもってこいの部材ですよね!
本製品にご興味のある方はお気軽にお問合せ下さい。

2008年12月7日日曜日

港湾遺産に想う

今日はお休みだったので、自転車でお台場まで出かけてみました。
フジテレビの本社前(裏?)に人工海浜があります。
ここへは仕事でよく行くのですが、ビーチの端に江戸時代に造られた「台場」があります。
この台場ですが、ペリーが来航した翌年に着工し、わずか1年3ヶ月で6基が造られたそうです。
当時、太平の世が続いていたわりには、政府(幕府)は驚くほど早い対応をしたと言えます。
現世はいかに・・・


台場の南に鎮座するこの砲台ですが、コンクリートで出来ているのですが(写真で見るといかにもコンクリートですが)、台座には木目が入り、番は鉄のような質感。
おまけに車輪もデコレートされています。
当時から擬木という観念があったのでしょうね。
人間はいつの世も無機質なモノより少しでも温かみがあるものを好むのでしょうね。

100年も前に造られたモノが、今でもこのように立派に鎮座している。
モノに対する価値観が昔と今では大きく異なっています。
エコと叫ばれる世の中、本当のエコとは何でしょう。
時間とコストばかりが優先される今の建設業界。
世代をまたぎ愛されるモノづくりが、文化を残し、
そして本当のエコロジーに繋がるのではないでしょうか。

2008年11月30日日曜日

諫早市こどもの城現場レポート(最終回)

11/28、現場の自主検査へ行きました。
外構のデッキは幕板の取り付けも終え、作業は完了していました。

検査をすると、ビスの打ち忘れが1箇所あったのと、階段の裏面(下から覗くことができる)に、部材番号を記したチョークが残っていたことくらい。

天気予報は「晴れ」でしたが、前夜に降った大雨のため、足場が悪かったことに加え、同行いただいた●洋●業のO氏が雨を持参したため(自称雨男)、隅々に至る検査はできませんでしたが、非常に良い出来と言えるでしょう。

この現場は元請さん、職人さん達にも恵まれ、途中、ちょっとしたトラブルもあったものの、きれいに納まった、良い現場となりました。

後日、取引先に聞いたのですが、この現場には県、市からの見学者が多く訪れており、各方面からご注目をいただいているとのことでした。

1月の竣工検査後、春には開業し、元気な子供たちがここに集うことでしょう。



この自然の中、何を感じ、何を学ぶのだろう。


最後になりましたが、本工事に係わった全ての方々に大変お世話になりました。

常に現場に居られるわけでなく、東京から生意気なことばかりお願いしていたような気がします。

皆様のご努力が、春の開業と共に訪れる元気な子供達の笑顔に報われることをお祈り申し上げます。
またプライベートで訪ねたい場所が増えました。
ありがとうございました。

2008年11月24日月曜日

江戸川区景観まちづくりワークショップ

第1回江戸川区景観まちづくりワークショップに参加してきました。
前日にも沖縄県の北谷町で、地元の設計士の先生方とまちづくりの話をしましたが、今回は我社の「地元」のまちづくりに関するワークショップです。

今回を第1回として、年度内に毎月1回月末の日曜に開催されるそうです。
第1回となった今回は、ワークショップの位置づけ、事務局となられる区役所の職員さん、外注コンサルタントのメンバー紹介があり、参加者を地域ごとに3グループに分け、まちづくりに関する総論を話し合いました。

前日の沖縄のような専門家との検討も大切ですが、今回のような一般区民が参加し、率直な意見を交換できるワークショップは意義がありますね。
私も専門家としてではなく、一区民として参加したのですが、同じ地域に住む者同士が、互いの利害関係を抜きに話し合いができるのですから・・・。

実際の意見交換の場でも、ハードはもとより、ソフトの整備も必要との意見が多かったように感じます。
江戸川区はもともと広大な田園風景が広がっていました。
三方を河川に、南を海に囲まれた平地・・・。
それが江戸川区の地理的な特徴です。
この田園を埋め立てて宅地化された歴史があるため、緑化率は東京23区でトップ。
公園面積も同じく。平均年齢も41歳と同じく23区でトップです。
弊社も江戸川区に拠点を置く際、「都区内一の公園面積」は決め手のひとつとなりました。

これらの統計データを認識するだけでなく、実際の景観を考えてゆくのがこのワークショップの役割です。
専門家としてではなく、一区民として自分達の仕事の役割をみつめることのできるいい機会になればと考えています。

沖縄出張(展示会への出展他)

 
11/22,23に「建設フェアinちゃたん」にブースを出展してきました。
この北谷(ちゃたん)という街は、那覇から北へ20kmほどの距離にあり、アメリカンビレッジを核に、最近、観光客数を増やしている沖縄でも人気の街です。

今から2年前にアメリカンビレッジに隣接する「フィッシャリーナ」のボードウォークの設計・施工をさせていただき、そのご縁で沖縄でもたくさんの仕事をいただけるようになりました。
今回会場に貼ってあった写真パネル「北谷の宝」にそのボードウォークが紹介されていたのを発見した時は本当に嬉しかったです。





2年前に竣工検査を無事終え、安堵している時に、発注者のご担当者様から「ご苦労様でした。このボードウォークは北谷の誇りです」という一言をいただいた時の気持ちにフラッシュバックしました。

そして今後もこのプロジェクトは継続されています。
引き続き誠心誠意取り組んで、利用者の皆様に愛されてゆく施設を造っていきたいと改めて心に誓った次第です。



了

2008年11月10日月曜日

新型SP種防護柵開発中



某県某市で受注見込みの高いプロジェクトがあります。
確か4~5年前に設計をし、折り込んだ案件です。
公共工事、とりわけ広い公園を建設する土木分野では、計画から実行までこの位の期間がかかるケースも多いのです。
4~5年前と現在では何が違うのか・・・。
まず、折り込んだ本人が独立しています(笑)
一方でこの間に取得した経験から、技術も設計指針も大きく進歩しています。
しかし、鋼材が大幅に値上がっています。
であらば、計画が発注された今、どう対応を取るのか。

「新しい技術を使い、コストを抑えながらも、当時より遥かに良いものを創る」

この新しい技術ですが、ひとりでどんなに頑張っても、そう革新的なことはできません。
そう、重要なのはパートナーシップ。
互いの持ち味を存分に認め合い、新たな領域を目指す。
そんなことを托し、託される企業同士のお付き合いができたら理想的ですね。
まだお付き合いはそれほど長くないのですが、そんな関係になりつつあるメーカーさんと現在、新製品を開発中です。
SP種の防護柵ですが、再生木材とアルミ(または鋼材)を構成したシンプルで機能的な製品です。
sai-BRANDの製品コンセプトは、国内産のリサイクル可能なパーツを、分解、回収しやすい設計で組み上げること。
そしてそれらが将来の資源として再利用できること。
そんな基本理念に同調いただき、互いの製品をブラッシュアップしています。
まだ基本デザインが上がった状況ですが、パートナーと心を込めて製品の開発に当たりたいと考えています。
気持ちよく風が通り、人々が憩う空間ができるといいですね。
FSさん、いいモノを創り出しましょう!



了

2008年11月4日火曜日

諫早市こどもの城現場レポート

建築工事、外構工事ともに完成が近くなってきました。
この写真は??と思われる方もいらっしゃるでしょうね。
これはリバースウッドを建築物の外壁に使用したのですが、建物の表側が再生木材、裏側がガルバニウム鋼板という仕様になっており、写真はその接線となる壁面です。
「この異質な素材の組み合わせがきれいだな」と感じ、空を見上げて撮影した1枚です。

建物の表側にまわると、このように一面が再生木材の壁となっています。
以前の現場レポートにも記しましたが、ここで使用されている再生木材は、現場に実際に生えていたひのき材を間伐し、乾燥、チップ化したものを原料としています。
文字通り現場の資源を「Re-Birth」した事例です。
この施設を利用する子供たちにも資源について考えてもらえたら・・・と期待するところです。

一方、外構工事の方も順調です。
外構はデッキA、B、Cと3箇所のステージデッキがあるのですが、この写真はデッキB。
建築物から上部の階段で降り、ステージデッキに。そして再び階段を降り林へ。
建物と自然を結ぶ架け橋的な機能を担っています。












デッキB
ここでは少々面白い仕掛けをしています。
写真を見ると、デッキの色が1列ずつ異なって見えませんか?
サッカーや野球をテレビ中継で見ると、グランドが縞々に見えますね。
その仕組みを応用したものですが、具体的な手法は秘密にしておきましょう。
表情に乏しい再生木材に表情を持たせる工夫です。

建築、外構とも、ここまで仕上がってきました。
あとは建築物に付帯するデッキと外構のCデッキです。
次に現場へ行けるのは検査の時でしょうか?
この現場の職人さん達は普段は一般家屋を建築している「大工さん」です。
毎日5~7名の大工さんが施工にあたって下さいましたが、一人ひとりが「考えながら手を動かす」ことのできる優秀な集団でした。
一期一会を大切に、次に彼らと再び仕事をできることを楽しみにしています。

そして心をこめてつくった施設が、諫早市の子供たちの成長の場として愛され、利用されることを願います。


了

2008年10月30日木曜日

ノエルの倒産に想う

諫早の現場にいる私に取引先からノエルが破産手続き開始の申し立てを行ったと携帯に連絡が入った。
私の幼馴染が取締役をしているからだ。
ウェブを見ると負債総額は414 億円(概算 平成20 年10 月30 日現在)という。
同社は最近、東証二部に上場したばかりだ。
上場には様々な審査があるが、それをクリアしたのはつい最近のこと。
首都圏を中心に幅広く不動産事業を展開していたが、昨今の一連の倒産劇と同様の結末だ。
金融機関や東証は、同社のビジネスモデルを認め、融資をし、上場を認めたのではなかったのか。
内部事情は知る由もないが、複雑化した仕入や商品、会計制度、更には日本の実需には無縁のサブプライムローン問題等、「お客様へ快適な住まいを提供する仕事」があまりにも複雑化しすぎたのではないだろうか。

ただ、民事再生や更生法の申請ではなく、破産手続きの開始を申し立てたことが心配だ。

そんな考察と、幼馴染の彼を想う気持ちは、自分の心の中で同じの位置におけるはずがない。Yよ、今は経営者として、いや人間として今までに経験もしたことのないほどのものを抱えているだろう。人として精一杯の対応をして、難局に背を向けず、蓋をすることなく前に進むしかないと思う。友人として何かできればと思うが、きっと彼なら前に進んでくれると信じている。


=帝国データバンク ニュースより転載=
TDB企業コード:200834071「神奈川・東京」 
東証2部上場で総合不動産業の(株)ノエル(資本金 22億6879万4466円、川崎市高津区二子5-1-1、代表金古政利氏、従業員283名)と(株)ENR(資本金5777万5000円、港区虎ノ門1-4-3、代表奥村秀哉氏ほか1名、従業員16名)の2社は、10月30日に東京地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けた。 
申請代理人は渡邊顯弁護士(港区虎ノ門4-3-1、電話03-5405-4080)。 
ノエルは、1969年(昭和44年)9月創業、72年(昭和47年)2月に法人改組した中堅デベロッパーで2007年8月に東証2部へ上場を果たしていた。
東急田園都市線中心に「グランノエル」シリーズのマンション分譲や用地売買を主体に運営、そのほか建売、仲介・管理も手がけ、近年はマンション用地の需要が旺盛であったほか、投資用賃貸マンションや商業施設など不動産ファンド向けの開発物件が好調で年々業績を伸ばし、2007年8月期には年売上高約777億9200万円をあげていた。 
しかし、改正建築基準法による建築確認の遅延、分譲住宅価格上昇に伴う顧客の買い控えに加え、サブプライムローン問題に端を発した金融市場の混乱等、不動産業界を取り巻く急激な変化で、2008年8月期の年売上高は約653億円にまで落ち込み、売買契約の解除等に伴う費用などで最終損益は約54億3000万円の欠損に転落する見通しを発表。
ここ数年は、拡大路線を推し進めてきたことで資金需要は旺盛で、これらを金融機関からの借り入れに依存してきたため、不動産市況の悪化が経営を圧迫。
販売用不動産の販売促進による棚卸資産の圧縮や経営効率化を目指すとともに、資本提携先を模索してきたが実現に至らず、保有物件売却計画の大幅な遅れや借入金の返済遅延、その他未払いの発生など資金繰りはひっ迫し、今回の措置となった。 
ENRは2004年(平成16年)4月に設立した不動産会社。
都心の高級住宅に特化したプロパティマネジメント事業や賃貸・売買仲介を行い、2007年8月期には約9億8000万円の年売上高を計上していたが、ノエルに連鎖する形となった。 
負債は、ノエルが約414億円、ENRが約3億円で2社合計で約417億円。

2008年10月23日木曜日

諫早市こどもの城現場レポート9

出張で福岡を訪れたので、足を伸ばし20日ぶりに諫早の現場を訪ねました。

建築、土木工事ともこの20日の間、天気にも恵まれ順調な進捗です。左の写真は建築工事で、建物の壁面にリバースウッドが使用されています。
1,000㎡に及ぶ壁面なのですが、ここに使用されているリバースウッドの原料は、以前、この地に林立していた杉材です。
通常は、廃棄処分されてしまうものを原料とさせていただきました。
もちろん、普通の製品を製造するのと比較し、時間もコストもかかるのですが、「こどもの城」という文教施設ゆえ、資源の大切さを伝えるべく、再資源化の提案をさせていただきました。
発注者の諫早市ご担当者様も非常に前向きにお取り組みいただき、このような姿として提案が結実しました。
写真手前にコンクリート面が見えますが、11月にはここに水路とデッキも出来上がる予定です。

一方、外構工事も半ばに差し掛かり、階段を除く平面部のデッキはほぼ完了しました。
あずまやの屋根も仕上がり、職人さん達の昼の休憩所となっています。
この現場の職人さんはほとんどが一般家屋の大工さんなので、腕がいい。
東京でPCに向かって図面をひくのも大切な仕事ですが、現場に出て職人さんとコミニュケーションを取り、図面通りに、確実にきれいに納まるよう意見交換をする時間も大切です。
そんな時間が、次なる良いモノを創造する貴重なノウハウに繋がることが多々あります。
良い製品、良い設計、良い施工とどれひとつ欠けても良いモノはできあがりません。
現場の大工さんから製品の製造スタッフまで、モノづくりに係わる全ての人々がきれいに連携できる事業環境を構築して行きたいものです。

2008年10月18日土曜日

風をよむ

久しぶりにセーリングを楽しみました。
学生時代の仲間と月々数千円ずつ出し合って、かれこれ10年以上清水港(静岡県)にヨットを泊めています。

「風をよむ」という経済番組がありますが、ヨットはまさに風をよみ、それを動力として動く乗り物です。

大海に出ると、全てこの先に起こるであろうあらゆる事象を予測して、「今」の行動を決断、実行します。
現代はGPSや携帯電話等、船上にいながらも様々な情報を手に入れることができますが、昔は雲をよみ、潮をよみ、風をよみ...つまり自然条件に経験から予測をつけ、大海原を航海していました。






仕事も同じように思います。
現代は通信技術が大幅に進歩し、あらゆる情報を即座に入手することが可能です。
しかし、溢れる情報をどう収集するか、どう判断するかはその人の価値観や積み上げた経験によります。
また、情報だけがあっても、実際にその場で、どう行動できるのか...


通信技術が発達して、情報に恵まれていても、雲をよみ、潮をよみ、船の性能をよみ、今の一歩先の事態に備え、今の行動を決める。
そして、予測した事態となるかならぬか、予測した(悪い)状況下において的確な行動が取れるか取れぬか...
常にこの予測と対処が繰り返されます。

これは趣味も仕事も同じですね。
何事も真剣に楽しむには予測と判断、そしてそれに伴う行動が必要なのだということでしょう。

2008年10月15日水曜日

リスクとセルフディフェンス

沖縄や九州で仕事をよくいただくのですが、一方で、セルフディフェンスをしっかりと行わなければならない事態も発生しています。

これは2006年の記事ですが・・・

■長崎も「5年後破たん」 再建団体転落 知事が厳しい見通し
長崎県の金子原二郎知事は7日、佐賀県が2010年度にも、国の指揮下で財政再建を進める「財政再建団体」に 転落する可能性を示したことに関連し「長崎県も2012年度には佐賀県と同じになる。再度、財政の見直しが必要だ」 と語り、長崎県も財政が破たんしかねない厳しい状況にあることを明らかにした。
同県佐世保市であった県商工会議所連合会議員大会のあいさつの中で述べた。
金子知事は「県はこれまで2回、財政を見直し、行財政改革もやってきたが、今後は(収支不足のために取り崩す)県の貯金(基金)がなくなってしまう」と述べ、このままでは財政再建団体になる恐れがあるとの見通しを示した。

サブプライムローン問題に端を発し、日本でも各地のマンションデベロッパーの倒産、民事再生が相次ぎ、遂にはJ-REIT(不動産投資信託)を手がけているニューシティレジデンス投資法人が負債総額1123億で民事再生手続申し立てをしました。

ここまでくると官民問わず、セルフディフェンスを強化していくしか手はありません。
しかし、私は問題の根本は「実経済と資本経済の乖離」ではないかと推測しています。
ここで敢えてセルフディフェンスと申し上げたのは、「リスクマネジメント=保険」的な考え方が一般化する中、保険自体が実経済と乖離した存在と考えているからです。

ではセルフディフェンスとは・・・
私は実務的にも経営的にも実利が大切だと常々考えています。
建設業で言えば五月雨的な商流(分業)、他人資本による会社支配等、個の意思が法人の傘を被ると目指すべき方向性と異なる方へ向かう事例が世にはたくさんあります。
それゆえ、上場をせず(他者の支配を排し)、信じる技術を売り物にする会社が台頭する時代が来ると考えています。
しかし、上場していなくとも企業ゆえ、会計制度は公平です。
ここでも時価会計等、資本主義を象徴する最たる制度が導入されています。
資産(株式、在庫、退職金積立金etc)が仕入れた額ではなく、決算時の時価で評価されます。
資産ゆえ、増えることもあれば目減りすることもあります。
これは通常の業務を積み重ねたいわゆる業績実績に大きな影響を与えます。
もちろん時価会計で+となれば御の字。
そうでない場合は積み上げた業績から-されます。
企業ゆえ、ある程度の資産を持たねば、健全な経営はできません。
このような現状を考えると、大きな企業、団体で設立時の意思を健全に継続していくことが如何に困難なことであるか推察されます。
そんな中でも、やると決めたからには他人任せにせず、自らの経営資源をつぎ込み、良い仕事をする、そして企業の都合ではなく、人間としてのきちんと約束を果たすこと。
セルフディフェンスとは、まずこんな小さなことからはじまることだと思います。

2008年10月9日木曜日

ご冥福をお祈りいたします

先日、弊社の開催した技術研修会に参加してくれた取引先の新入社員さんがお亡くなりになりました。
faxで訃報が届いたのですが、それを知ったスタッフは皆呆然としていました。

背が高く、笑顔が素敵な若者で、研修会終了後の懇親会では隣に座ってくれ、随分長い時間話し込みました。
大学では建築を専攻していたそうですが、外構施設の面白さに魅せられ、この業界に入ったそうです。
昨今、建設業は若者に敬遠されているますが、彼はモノづくりの楽しさ、これから始まる社会人としての生活を楽しそうに話していました。

出逢いと別れは同じ数だけあり、それは人にとって避けがたい現実ですが、あまりにも短い人生とお付き合いに呆然としてしまいます。

どうか笑顔のまま天に召されますように・・・


祈

2008年10月8日水曜日

合成木材の悪い例

最近、ブログを通じてあらゆる事象を調べています。
HPでは、カタログを眺めるのと同様に、「良いこと」しか掲載されていませんが、ブログではエンドユーザーの声をはじめとする「悪い例」を 発見することができます。
今回は、我々の業務に関連する面白い記事を発見したのでご紹介します。

日比野設計さんという幼稚園の園舎を多く手掛ける設計事務所のブログですが、合成木材の悪い例が紹介されています。

「幼児の城ブログ」2007.03.06 Tuesday「合成木材の悪い例」
これはE社の製品と思われます。
製品名のS(Strand)は綱や紐などを表す英語ですが、掲載されている写真を見るとまさにデッキ材が紐状に分解しています。


一方、合成木材をこういう視点で導入しているという記事もあります。
「幼児の城ブログ」2006.09.08 Friday「園舎とウッドデッキ」


我々のリバースウッドも材温の上昇に対する材長変化への対策は随分と行ってきました。
基準寸法や施工マニュアルを遵守すれば、この熱膨張への対応はほぼ完璧な状態までコントロールできるようになっています。
しかし、最近は、熱膨張よりも水分を吸収した際の膨張が大きいという実験結果が出ており、この対策もしっかりして行かなくてはなりません。

特に床下の湿気対策は重要な鍵になってくると思います。
基本設計時には水勾配や排水構造が正確に判断できない案件が多いと思いますが、デッキを仕上げれば良いという概念ではなく、施主へ下部構造も提案する(確認する)等、「ひと手間」を加えることにより、我々が提供する製品の本来の性能が発揮されます。

製品開発、提案営業、設計、施工、メンテナンスを一貫して行う我々のグループならではの「質の高い仕事」を提供していきましょう。

(社内イントラネット掲載記事より転載)

2008年10月3日金曜日

諫早市こどもの城現場レポート8(工事前半最終回)


現場を終え、19時長崎空港発の便で東京へ帰ってきました。
事務所へ帰り、一部設計変更が発生した箇所の構造計算を終え、ようやく今、一息つくことが出来ました。
公共事業の場合は、今回のように設計変更が発生した場合は、経験値ではなく、しっかりと書類を提出していかなくてはなりません。
明日、現場の協議会が開催される予定だそうで、そこに間に合わせる必要があったのです。

9/25から10/3まで、都合9日間現場にいたことになります。
私は技術指導という立場で出向いたので、リバースウッドの管理基準を現場に伝えることが業務です。
それにしては長かった・・・
と、疲労が蓄積しました・・・

方向性は決まったので、あとは現場の優秀な職人さんたちに全てを託しましょう。
賢ちゃん、あとは頼んだよ!

工事が後半戦に突入した頃にまた現場の様子をお伝えします。
その頃はツクツクボウシも鳴きやんでるんだろうな・・・

2008年10月1日水曜日

諫早市こどもの城現場レポート7

今日から10月に入りました。
昨日、おとといの台風による大雨が嘘のように晴れ渡り、絶好の現場日和です。
現場は、今日からデッキ材の貼り込みが始まりました。
鉄骨ベースなので、特段、シビアにレベルを取る必要もないため、単純にデッキをビスで固定するだけです。
しかし、ここで使用している根太はt3.2という根太には十分過ぎるほどの厚さです。
先日も、この根太にφ15mmの孔をあけるのに苦労をし、結局、アトラーという工具を導入した経緯があります。

ここでsai-BRANDの鋼製下地専用ビス、製品名「どりどり君」の登場です。
どりどり君の規格は 六角孔M6*45(SUS410:ディスゴ処理) となります。
再生木材の熱膨張による伸縮応力に余裕を持って対応するために、この規格になりました。


標準仕様の根太はZAMのt1.6ですが、これはものの3秒程度で固定されます。
さて、今回のt3.2はどうでしょうか?
下孔なしでチャレンジしましたが、ほんの5~6秒で固定が完了しました。



このどりどり君のせん断力は1本あたり約2tもあります。
デッキシステムの中では、デッキ材とこのビスだけが表面に出てくる部材です。
ほんの頭をのぞかせるだけですが、ビスラインもデッキのデザインの重要な要素です。
こだわって開発をしましたが、こんなところで報われました。