2011年3月29日火曜日

東京都港区港南緑水公園ボードウォーク(完成)

3/26(日)に、あとは検査を待つばかりの現場へ撮影に行きました。
この港南緑水公園第1期整備工事は、「東京一のデッキをつくる」をテーマに取り組んだ案件です。
「最近、再生木材が乱売され、その特性を理解されないまま、普通の木材と同様の設計・施工がなされ、かえって不具合を起こしている事例を多々見ているだけに、再生木材の設計・施工の手本になるような品質を届けたい」というのが、発注をいただいた港区の担当者様との約束でした。
設計上、かなり細部に至るまで、気を遣わせていただいた案件です。
実物は現地をご覧いただきたいので、ここでは概要まで。
基本デザインとして、再生木材の「単調さ」を補うために、デッキの貼り方向に様々な角度を付けて、視覚的に色調が変化するようデザインをしています。
上の写真でまっすぐに延びる縞模様は、弊社の開発した「芝目貼り」という貼りパターン。
立つ位置、視線を変えると、違う部分の「芝目」が現れる仕掛けになっています。


次に立面プランですが、全ての段差、高さを@150mmの倍数で設計することにより、切り欠きや加工の少ない美しい仕上がりを実現しています。


大きなデッキだけでなく、自然観察池に張り出すこのような小型デッキも完成しました。
アプローチの折れ点で、きっちりと再生木材の「面」が付き合う設計としました。

全ての施設において、仔細な設計を施し、「東京一のデッキをつくる」という発注者との約束は果たせたつもりでおります。
あとは利用者の方々のご評価を待つばかり。



快適な水辺の空間をお楽しみ下さい。




2011年3月26日土曜日

相模原市西門買物広場公園

ここは神奈川県相模原市の中心部。
市役所や警察署の立地する目抜き通りの商店街。
この通り沿いにあった公園のリニューアルで、リバースウッドデッキシステムをご採用いただきました。

道路と歩道に挟まれた、長い公園で小規模なデッキを3箇所設計施工させていただきました。
全体設計は東京ランドスケープ研究所さん。元請業者は地元のアコックさん。
公園のリニューアルということで、既設構造物を活用しながらの、見事な設計施工でした。
私も現場へ行きましたが、久しぶりにこんなきれいなコンクリート土間を見た気がします。
丁寧な仕事ぶりがうかがえる非常にクオリティーの高い現場でした。

3箇所のデッキに加え、こんなテーブルも設置しました。
地元の方々が、花壇に花を植える時の作業台だそうです。

本来であれば、今日、この公園のお披露目式が予定されていたのですが、震災の影響で中止されました。
桜並木に囲まれた公園で、被災された方々が笑顔を交わせる日が1日も早く訪れるよう、心より願っております。



2011年3月25日金曜日

練馬区向山庭園第1 期改修工事(ウリンフェンス)

久しぶりに天然木材の製品を製作しました。
「ウリン」というマレーシア産のハードウッド(硬木)で、比重が1.2と、水に沈む重たい木材です。
50mm*20mmという細身のウリンを@60mmピッチで、アルミ胴縁にビス固定し、パネル化しました。


このウリンパネルを上の写真にある支柱に固定し、設置します。
今回は製品の製作・納入が弊社の業務で、設置工事は元請業者さんが直接行ってくれています。

この製品のレイアウト(配置図)は、研修中の新入社員が担当しました。
自分で描いた図面が現実のモノとなって設置される喜び・・・。
そんな原点をいつまでも大切にできる人材に育ってほしいと思う今日この頃です。



2011年3月12日土曜日

市場保育園外構工事

昨日の大きな地震の余波が残る中、予定していた市場保育園(神奈川県横浜市鶴見区)の外構工事を実施しました。
前日は、交通機関が全面的に不通で、お子さんを園に迎えに来られない父兄がいらっしゃったため、園長先生は保育園にお泊りになられておられました。
朝一番に工事実施の可否をメール(電話は通じない)で確認したところ、「園は大丈夫ですが、無理をなさらないで下さい」とのコメントを頂きましたが、即、実施を決定し、現場にGOをかけました。

地震後だったため、気を遣い、工事を止めることを考えていましたが、卒園式を間近に控えた保育園のこども達や父兄に、きれいになった園庭を思い出として持って卒園してもらいたかったので、半ば強引にGOをかけました。


上の写真は、以前に撮影した施工前のものです。
ここにシンボルツリーとなるヤマボウシと今、巷で流行している常緑のシマトネリコ、ソヨゴを植樹しました。
また、これを機に、遊具を2台と物置2基を移設し、園庭のリニューアルを行いました。


そしてこれが本日の成果です。
園長の誇らしげな背中が全てを物語ってくれています。
園舎が、植物と取り合うことによって、有機的な補完関係となり、表情が変わりました。
特に、このシンボルツリーとなったヤマボウシは珍しいもので、普通のヤマボウシは、株立ちといって、地面から複数の株(幹)が立ち上がるものが多いのですが、これは単木として立派な樹形をしています。
山へ樹木を選定に行った時に、園長と一緒に、思わず目惚れした木でした。
この木達が、子供たちとともに、ゆっくり成長して行くのです。
公園に植える樹木と違い、子供たちの成長とかぶるため、私達、請負業者としても感慨がひとしおです。
新芽をつけ、若葉となり、花が咲き、葉が落ちる。
植物としては当たり前のことですが、現代の子供たちにも、こういった自然の“当たり前の出来ごと”から何かを感じ取ってほしいと感じました。
折しも昨日の大震災の翌日、植物を通じて「いのち」を感じることのできた現場でした。

弊社の経営理念である「資源でありつづけるモノづくり」も、自然の輪廻にはかないません。
しかし、こういう経験を通じて、モノとは何か、いのちとは何かを感じ、今後に活かすことのできる職に就いていることは幸せなんだなと感じる次第です。






2011年3月11日金曜日

地震がありました。



大きな地震がありました。
弊社並びにスタッフには特段の被害はありませんでした。
事務所の固定電話が繋がらず、全国の皆様ご携帯電話に連絡をいただいています。
心配をおかけしていますが、大丈夫ですのでご安心下さい。

東日本では、各地で大きな被害がでているようです。
都内では交通が混乱しているようです。

被災された方々にお見舞い申し上げます。

2011年3月7日月曜日

あきたチャイルド園中庭デッキ


3/5に設計監修の業務で、現在進行中のあきたチャイルド園新築工事の現場へ赴きました。
この園の新築にあたり、園長先生と設計士さんは全国の数多ある園舎を見学され、教育方針を反映させ、この設計に辿りついたのです。
弊社も縁があり、中庭にデッキの設計、施工をさせていただくことになり、施工がスタートした現場へ出張した次第です。

ご覧の通り、たくさんの樹種が植えられ、まるで中庭が森のようです。
園庭が屋上にあり、中庭へ階段と滑り台で繋がるという面白い発想です。

背の高い木を、上からも、下からも見ることもできます。
きっと、木の生態や、鳥や虫など、地上から見上げるだけでは判らない、たくさんのものを目にすることができるのでしょう。

私達の担当するデッキは、中庭にあります。
全部で、3箇所のデッキを設計しましたが、切り欠きの少ない、美しいデザインのデッキが完成するはずです。
子供たちが、素足で、どろんこになりながら、この森の中で過ごしている姿を早く見たいものです。

最近、保育園から仕事をご依頼いただく機会が増えています。
海際という厳しい環境で仕事をしてきたため、如何に耐候性のあるモノをつくるかを追求してきましたが、保育園や幼稚園では、また違う切り口のモノづくりが要求されます。

いずれにせよ、私たちの提供させていただく空間には、人々の元気な笑顔がたくさんあってほしいものです。
秋田の子供たちの笑顔が楽しみです。