2008年10月30日木曜日
ノエルの倒産に想う
私の幼馴染が取締役をしているからだ。
ウェブを見ると負債総額は414 億円(概算 平成20 年10 月30 日現在)という。
同社は最近、東証二部に上場したばかりだ。
上場には様々な審査があるが、それをクリアしたのはつい最近のこと。
首都圏を中心に幅広く不動産事業を展開していたが、昨今の一連の倒産劇と同様の結末だ。
金融機関や東証は、同社のビジネスモデルを認め、融資をし、上場を認めたのではなかったのか。
内部事情は知る由もないが、複雑化した仕入や商品、会計制度、更には日本の実需には無縁のサブプライムローン問題等、「お客様へ快適な住まいを提供する仕事」があまりにも複雑化しすぎたのではないだろうか。
ただ、民事再生や更生法の申請ではなく、破産手続きの開始を申し立てたことが心配だ。
そんな考察と、幼馴染の彼を想う気持ちは、自分の心の中で同じの位置におけるはずがない。Yよ、今は経営者として、いや人間として今までに経験もしたことのないほどのものを抱えているだろう。人として精一杯の対応をして、難局に背を向けず、蓋をすることなく前に進むしかないと思う。友人として何かできればと思うが、きっと彼なら前に進んでくれると信じている。
=帝国データバンク ニュースより転載=
TDB企業コード:200834071「神奈川・東京」
東証2部上場で総合不動産業の(株)ノエル(資本金 22億6879万4466円、川崎市高津区二子5-1-1、代表金古政利氏、従業員283名)と(株)ENR(資本金5777万5000円、港区虎ノ門1-4-3、代表奥村秀哉氏ほか1名、従業員16名)の2社は、10月30日に東京地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けた。
申請代理人は渡邊顯弁護士(港区虎ノ門4-3-1、電話03-5405-4080)。
ノエルは、1969年(昭和44年)9月創業、72年(昭和47年)2月に法人改組した中堅デベロッパーで2007年8月に東証2部へ上場を果たしていた。
東急田園都市線中心に「グランノエル」シリーズのマンション分譲や用地売買を主体に運営、そのほか建売、仲介・管理も手がけ、近年はマンション用地の需要が旺盛であったほか、投資用賃貸マンションや商業施設など不動産ファンド向けの開発物件が好調で年々業績を伸ばし、2007年8月期には年売上高約777億9200万円をあげていた。
しかし、改正建築基準法による建築確認の遅延、分譲住宅価格上昇に伴う顧客の買い控えに加え、サブプライムローン問題に端を発した金融市場の混乱等、不動産業界を取り巻く急激な変化で、2008年8月期の年売上高は約653億円にまで落ち込み、売買契約の解除等に伴う費用などで最終損益は約54億3000万円の欠損に転落する見通しを発表。
ここ数年は、拡大路線を推し進めてきたことで資金需要は旺盛で、これらを金融機関からの借り入れに依存してきたため、不動産市況の悪化が経営を圧迫。
販売用不動産の販売促進による棚卸資産の圧縮や経営効率化を目指すとともに、資本提携先を模索してきたが実現に至らず、保有物件売却計画の大幅な遅れや借入金の返済遅延、その他未払いの発生など資金繰りはひっ迫し、今回の措置となった。
ENRは2004年(平成16年)4月に設立した不動産会社。
都心の高級住宅に特化したプロパティマネジメント事業や賃貸・売買仲介を行い、2007年8月期には約9億8000万円の年売上高を計上していたが、ノエルに連鎖する形となった。
負債は、ノエルが約414億円、ENRが約3億円で2社合計で約417億円。
2008年10月23日木曜日
諫早市こどもの城現場レポート9
建築、土木工事ともこの20日の間、天気にも恵まれ順調な進捗です。左の写真は建築工事で、建物の壁面にリバースウッドが使用されています。
1,000㎡に及ぶ壁面なのですが、ここに使用されているリバースウッドの原料は、以前、この地に林立していた杉材です。
通常は、廃棄処分されてしまうものを原料とさせていただきました。
もちろん、普通の製品を製造するのと比較し、時間もコストもかかるのですが、「こどもの城」という文教施設ゆえ、資源の大切さを伝えるべく、再資源化の提案をさせていただきました。
発注者の諫早市ご担当者様も非常に前向きにお取り組みいただき、このような姿として提案が結実しました。
写真手前にコンクリート面が見えますが、11月にはここに水路とデッキも出来上がる予定です。
あずまやの屋根も仕上がり、職人さん達の昼の休憩所となっています。
この現場の職人さんはほとんどが一般家屋の大工さんなので、腕がいい。
東京でPCに向かって図面をひくのも大切な仕事ですが、現場に出て職人さんとコミニュケーションを取り、図面通りに、確実にきれいに納まるよう意見交換をする時間も大切です。
そんな時間が、次なる良いモノを創造する貴重なノウハウに繋がることが多々あります。
良い製品、良い設計、良い施工とどれひとつ欠けても良いモノはできあがりません。
現場の大工さんから製品の製造スタッフまで、モノづくりに係わる全ての人々がきれいに連携できる事業環境を構築して行きたいものです。
2008年10月18日土曜日
風をよむ
久しぶりにセーリングを楽しみました。学生時代の仲間と月々数千円ずつ出し合って、かれこれ10年以上清水港(静岡県)にヨットを泊めています。
「風をよむ」という経済番組がありますが、ヨットはまさに風をよみ、それを動力として動く乗り物です。
大海に出ると、全てこの先に起こるであろうあらゆる事象を予測して、「今」の行動を決断、実行します。
現代はGPSや携帯電話等、船上にいながらも様々な情報を手に入れることができますが、昔は雲をよみ、潮をよみ、風をよみ...つまり自然条件に経験から予測をつけ、大海原を航海していました。
仕事も同じように思います。
現代は通信技術が大幅に進歩し、あらゆる情報を即座に入手することが可能です。
しかし、溢れる情報をどう収集するか、どう判断するかはその人の価値観や積み上げた経験によります。
また、情報だけがあっても、実際にその場で、どう行動できるのか...
通信技術が発達して、情報に恵まれていても、雲をよみ、潮をよみ、船の性能をよみ、今の一歩先の事態に備え、今の行動を決める。
そして、予測した事態となるかならぬか、予測した(悪い)状況下において的確な行動が取れるか取れぬか...
常にこの予測と対処が繰り返されます。
これは趣味も仕事も同じですね。
何事も真剣に楽しむには予測と判断、そしてそれに伴う行動が必要なのだということでしょう。
2008年10月15日水曜日
リスクとセルフディフェンス
これは2006年の記事ですが・・・
■長崎も「5年後破たん」 再建団体転落 知事が厳しい見通し
長崎県の金子原二郎知事は7日、佐賀県が2010年度にも、国の指揮下で財政再建を進める「財政再建団体」に 転落する可能性を示したことに関連し「長崎県も2012年度には佐賀県と同じになる。再度、財政の見直しが必要だ」 と語り、長崎県も財政が破たんしかねない厳しい状況にあることを明らかにした。
同県佐世保市であった県商工会議所連合会議員大会のあいさつの中で述べた。
金子知事は「県はこれまで2回、財政を見直し、行財政改革もやってきたが、今後は(収支不足のために取り崩す)県の貯金(基金)がなくなってしまう」と述べ、このままでは財政再建団体になる恐れがあるとの見通しを示した。
サブプライムローン問題に端を発し、日本でも各地のマンションデベロッパーの倒産、民事再生が相次ぎ、遂にはJ-REIT(不動産投資信託)を手がけているニューシティレジデンス投資法人が負債総額1123億で民事再生手続申し立てをしました。
ここまでくると官民問わず、セルフディフェンスを強化していくしか手はありません。
しかし、私は問題の根本は「実経済と資本経済の乖離」ではないかと推測しています。
ここで敢えてセルフディフェンスと申し上げたのは、「リスクマネジメント=保険」的な考え方が一般化する中、保険自体が実経済と乖離した存在と考えているからです。
ではセルフディフェンスとは・・・
私は実務的にも経営的にも実利が大切だと常々考えています。
建設業で言えば五月雨的な商流(分業)、他人資本による会社支配等、個の意思が法人の傘を被ると目指すべき方向性と異なる方へ向かう事例が世にはたくさんあります。
それゆえ、上場をせず(他者の支配を排し)、信じる技術を売り物にする会社が台頭する時代が来ると考えています。
しかし、上場していなくとも企業ゆえ、会計制度は公平です。
ここでも時価会計等、資本主義を象徴する最たる制度が導入されています。
資産(株式、在庫、退職金積立金etc)が仕入れた額ではなく、決算時の時価で評価されます。
資産ゆえ、増えることもあれば目減りすることもあります。
これは通常の業務を積み重ねたいわゆる業績実績に大きな影響を与えます。
もちろん時価会計で+となれば御の字。
そうでない場合は積み上げた業績から-されます。
企業ゆえ、ある程度の資産を持たねば、健全な経営はできません。
このような現状を考えると、大きな企業、団体で設立時の意思を健全に継続していくことが如何に困難なことであるか推察されます。
そんな中でも、やると決めたからには他人任せにせず、自らの経営資源をつぎ込み、良い仕事をする、そして企業の都合ではなく、人間としてのきちんと約束を果たすこと。
セルフディフェンスとは、まずこんな小さなことからはじまることだと思います。
2008年10月9日木曜日
ご冥福をお祈りいたします
faxで訃報が届いたのですが、それを知ったスタッフは皆呆然としていました。
背が高く、笑顔が素敵な若者で、研修会終了後の懇親会では隣に座ってくれ、随分長い時間話し込みました。
大学では建築を専攻していたそうですが、外構施設の面白さに魅せられ、この業界に入ったそうです。
昨今、建設業は若者に敬遠されているますが、彼はモノづくりの楽しさ、これから始まる社会人としての生活を楽しそうに話していました。
出逢いと別れは同じ数だけあり、それは人にとって避けがたい現実ですが、あまりにも短い人生とお付き合いに呆然としてしまいます。
どうか笑顔のまま天に召されますように・・・
祈
2008年10月8日水曜日
合成木材の悪い例
HPでは、カタログを眺めるのと同様に、「良いこと」しか掲載されていませんが、ブログではエンドユーザーの声をはじめとする「悪い例」を 発見することができます。
今回は、我々の業務に関連する面白い記事を発見したのでご紹介します。
日比野設計さんという幼稚園の園舎を多く手掛ける設計事務所のブログですが、合成木材の悪い例が紹介されています。
「幼児の城ブログ」2007.03.06 Tuesday「合成木材の悪い例」
これはE社の製品と思われます。
製品名のS(Strand)は綱や紐などを表す英語ですが、掲載されている写真を見るとまさにデッキ材が紐状に分解しています。

一方、合成木材をこういう視点で導入しているという記事もあります。
「幼児の城ブログ」2006.09.08 Friday「園舎とウッドデッキ」
我々のリバースウッドも材温の上昇に対する材長変化への対策は随分と行ってきました。
基準寸法や施工マニュアルを遵守すれば、この熱膨張への対応はほぼ完璧な状態までコントロールできるようになっています。
しかし、最近は、熱膨張よりも水分を吸収した際の膨張が大きいという実験結果が出ており、この対策もしっかりして行かなくてはなりません。
特に床下の湿気対策は重要な鍵になってくると思います。
基本設計時には水勾配や排水構造が正確に判断できない案件が多いと思いますが、デッキを仕上げれば良いという概念ではなく、施主へ下部構造も提案する(確認する)等、「ひと手間」を加えることにより、我々が提供する製品の本来の性能が発揮されます。
製品開発、提案営業、設計、施工、メンテナンスを一貫して行う我々のグループならではの「質の高い仕事」を提供していきましょう。
(社内イントラネット掲載記事より転載)
2008年10月3日金曜日
諫早市こどもの城現場レポート8(工事前半最終回)
現場を終え、19時長崎空港発の便で東京へ帰ってきました。
事務所へ帰り、一部設計変更が発生した箇所の構造計算を終え、ようやく今、一息つくことが出来ました。
公共事業の場合は、今回のように設計変更が発生した場合は、経験値ではなく、しっかりと書類を提出していかなくてはなりません。
明日、現場の協議会が開催される予定だそうで、そこに間に合わせる必要があったのです。
9/25から10/3まで、都合9日間現場にいたことになります。
私は技術指導という立場で出向いたので、リバースウッドの管理基準を現場に伝えることが業務です。
それにしては長かった・・・
と、疲労が蓄積しました・・・
方向性は決まったので、あとは現場の優秀な職人さんたちに全てを託しましょう。
賢ちゃん、あとは頼んだよ!
工事が後半戦に突入した頃にまた現場の様子をお伝えします。
その頃はツクツクボウシも鳴きやんでるんだろうな・・・
2008年10月1日水曜日
諫早市こどもの城現場レポート7
昨日、おとといの台風による大雨が嘘のように晴れ渡り、絶好の現場日和です。
現場は、今日からデッキ材の貼り込みが始まりました。
鉄骨ベースなので、特段、シビアにレベルを取る必要もないため、単純にデッキをビスで固定するだけです。
しかし、ここで使用している根太はt3.2という根太には十分過ぎるほどの厚さです。
先日も、この根太にφ15mmの孔をあけるのに苦労をし、結局、アトラーという工具を導入した経緯があります。
ここでsai-BRANDの鋼製下地専用ビス、製品名「どりどり君」の登場です。
どりどり君の規格は 六角孔M6*45(SUS410:ディスゴ処理) となります。
再生木材の熱膨張による伸縮応力に余裕を持って対応するために、この規格になりました。
標準仕様の根太はZAMのt1.6ですが、これはものの3秒程度で固定されます。
さて、今回のt3.2はどうでしょうか?
下孔なしでチャレンジしましたが、ほんの5~6秒で固定が完了しました。
このどりどり君のせん断力は1本あたり約2tもあります。
デッキシステムの中では、デッキ材とこのビスだけが表面に出てくる部材です。
ほんの頭をのぞかせるだけですが、ビスラインもデッキのデザインの重要な要素です。
こだわって開発をしましたが、こんなところで報われました。
2008年9月30日火曜日
諫早市こどもの城現場レポート6
しかし現場は稼動していなくても打合せはあるのです。
今日は防護柵メーカーのナベシマさん、パーゴラ、東屋を製作した槌絵さんとの打合せ。
両社とも北九州市の企業で、エコウッド社が近いこともあり、再生木材の取り扱い経験も豊富です。
今回も非常に質の高いモノを製作してくれました。
予報によると明日は台風一過の晴れ!
ようやくデッキ工事に入ることができます。
2008年9月28日日曜日
諫早市こどもの城現場レポート5
2008年9月27日土曜日
諫早市こどもの城現場レポート4
理由があり、階段の下地材の設計変更を申し入れ、世にも珍しいこんな形状になりました。
鋼材(ZAM□75*75t3.2)にマリンランバーを三角形に加工したものを専用ボンドとビスで固定しました。鋼材に付着している剥離材(オイル)を拭い、マリンランバーに接着剤を塗布し仮止めし、せん断が2tあるビスで2箇所を固定しました。
作業効率も良く作業も順調に進みました。しかし、少々問題が発生した箇所があり、その解決に昼一から20時までかかってしまいました。
しかしこんなトラブルも現地で関係者の意向、技術的な視野を含め解決してゆくのが現場です。
日本の建設業においては全てをトータルで自社の手で行うことは難しくなっています。あの時、ああいう風に言っておけばよかった等、後悔は尽きません。しかし、トラブルも誠意を持って自社だけではなく仕事の成り立ちを考え、結果を判断する。こんなことが大事なんですね。ちょっと自重気味の今日でした。
2008年9月26日金曜日
諫早市こどもの城現場レポート3
左に見えるのが有明海。
そこに一文字に走るのは・・・・
例の諫早の干拓事業の産物でしょうね・・・
何故今日はこんな高いところにいるのかというと。
ここでの私の役目は、クレーンのオペレーターさんに、無線で指示を出すこと。
いつもこの役割で感心するのは、全く見えない箇所に荷を運ぶオペさんの腕です。
無線で指示をする人の指示に的確に対応するのが彼らの役目ですが、いつも組んでいる人とならまだしも、私のように出張先の現場で初対面にも係わらず、それをやってのける彼らの技量と集中力には毎度のことながら感心します。
もちろん、指示を出す方もクレーンの操作の基本を知っていなければならないのですが、言語の違いや建築、土木の違いもあります。
玉掛け(荷を固縛する人)、クレーンオペレータ、指示者、玉掛け(荷をほどく人)とそれぞれが連携して素早く安全に作業を行います。
今朝、長崎のとある病院改築工事の荷降ろし中に、作業員の方がトラックから荷崩れをおこした鋼材の下敷きになり亡くなったそうです。
昼前にそんなニュースを聞いてすぐの作業だったので、より緊張感が高まりました。
建設現場で働くと人命に係わる工種が多いことにあらためて気づきます。
亡くなられた作業員さんのご冥福をお祈りするとともに、全国の現場の皆さん、慣れた作業と過信せず、今一度初心にかえって仲間との連携、信頼を強くし、お互いいいモノづくりをしましょう。
そして建設業で働きたいと思う若者が増えるといいですね。
2008年9月25日木曜日
諫早市こどもの城現場レポート2
昨日は防護柵(支柱)、シェルターという立面の施工を行いました。
今日はデッキの下地となる根太の施工を行いました。
といっても、広い工区の1施設の施工が始まったにすぎませんが・・・。
ここに納品した根太材はzam□75*75*6000 t3.2
このt3.2が曲者なのです・・・
材料が贅沢過ぎる。
構造計算をするとここで設定されている加重条件では、t2.3で十分すぎるほどの強度が出ます。
このtというのは鋼材の肉厚を示します。
厚くなれば強度が増しますが、同時に加工は困難です。
孔のひとつを空けるのも大苦労です。
この設計を、製品を採用いただく時に
構造計算を行い、t2.3へのダウンサイジングを提案したのですが、
鋼材高騰の折、承認をいただけず、現場での苦労を強いられました。
何が正論かという議論は、そこに関与する方々の立場により異なるので言及はできませんが、 この現場の場合、私の立場からすると過剰設計です。
あの時、もう少し強く提案をしていれば・・・・と現場で後悔することとなりました。
それでもそんなことには全く罪のない職人さんたちは、現場で創意工夫をしてくれます。
しかし、創意工夫の範囲であれば済めば良いのでしょうが、無理をさせては事故につながります。
適正なものをきっちり確実に施工する。
何が適正か・・・
それは立場により異なります・・・・
話は異なりますが、麻生さんが総理になり、閣僚を自らの声で発表しました。
時を同じくして原子力空母「ジョージワシントン」が、
私の故郷である横須賀へ入港しました。
その横須賀では、小泉さんが政界を引退し、次男に地盤を引き継ぐことを表明しました。
何が適正か・・・・
地球規模で考えると、私の現場で抱えている問題は小さな問題なのかもしれません。
しかし、小さなことが重なり大きな波となるのが世の中の定めです。
皆が抱える小さな城、問題を大きな視野で見て、世の中にとって適正な判断ができれば
もうすこし良い世の中ができるかもしれませんね。
小さなことから頑張ろう。
現場では小さなことですが、沢山のことを学ぶことができます。
そんな小さなことを設計に経営に反映し、少しでも良い世の中を創るお手伝いができればと思います。
2008年9月24日水曜日
諫早市こどもの城現場レポート1
2008年9月22日月曜日
ジャグジーデッキ改修工事
下の写真は改修前のもので、他社の再生木材が使用されていますが、
デッキ材が波を打って、さらに白華現象を起こしていました。
下部構造を見てみると、ジャグジーという「水場」にも係わらず、杉材が防腐処理を施していないまま使用されています。
【防腐処理を施していない構造部】
再生木材は、メーカーにより異なりますが、基本的に原料となる木材をパウダー状に粉砕していますので、いわゆる“繊維”がありません。
よって、ハードウッドのような強度は求められないものの、「棘(トゲ)が出ない」「ささくれを起こさない」等の安全上のメリットが享受できます。
このジャグジーデッキの場合も、室内プールに隣接しているため、利用者が素足でご利用になられます。
それゆえに現設計も、再生木材の「機能」を評価し、採用されたのでしょう。
しかし、現実としてはこのような状況となり、改修が必要となりました。
では、何故、再生木材がこのような症状になってしまったのでしょうか?
木材劣化診断士の見解から、想定されるのは次の2点です。
①下地構造
②デッキ材の材寸と目地のアンバランス
まず、①ですが、
本施設はジャグジーデッキです。
当然のごとく、水への対応を施さなくてはなりません。
ところが、現設計では前述の通り、柱、大引、根太という下地構造に「杉」が使用されています。
それでもせめて防腐処理がされていれば、もう少し寿命は延びたかもしれませんが、
根太材に、いわゆる「未処理」の角材が使用されていました。
【腐朽した根太材】
床板を留める根太材がこの状態では、当然のことながら、床材は固定されていないも同じ状態となり暴れてしまいます。
次に②ですが、
再生木材の多くは木粉とプラスチックの混成材です。
木粉をプラスチックで覆っているので、劣化しにくくなっているのですが、
他方、プラスチックが混成されているので、熱膨張を起こします。
熱膨張の係数は各社により異なりますが、
この熱膨張をどう制御するかが設計、施工の鍵となります。
この膨張、いわば伸縮ですが、
弊社では、夏(高温時)の伸びと冬(低温時)の縮みを勘案した設計、施工を行っています。
設計的な要素としては、基準材長を2mに設定しています。
これは、デッキ上をピンヒールでご利用される方を想定し、最大5mmの目地管理を基準としているためで、
夏冬の材の表面温度の度が約50℃となるため、この温度差で伸びが最大5mm以下となる材長設計を行っています。
施工的な要素としては、施工時の材温(材長)管理が挙げられます。
弊社の施工管理基準は日に4回の材長測定を行い、測定した材長により当該時間帯での目地幅を決定しています。
つまり、「材料が熱により伸びている状態であれば、目地を詰め、縮んだ状態であれば目地を広げる」具体的な指示を施工する時間帯ごとに定めているのです。
これを行わず、天然木と同じように目地を確保せず施工してしまうと、膨張した材料が互いに押し合い、冒頭の写真のような症状として現れるのです。
【今回の改修では根太にzam鋼板を使用】
しかし、残念ながらコストアップなしに、この相談、リクエストに応えることはできません。
というのも、目地はデッキにとって大事な「機能」だからです。
この機能とは、
1.デッキ上に溜まった水分、ゴミを目地を通して下に落とす(水はけ/滑り止め)
2.デッキ下の蒸れた空気を蒸散する
等々が挙げられます。
もちろんコインの落下対策としては、デッキ下の根太間にネットを敷設する等の解決策はありますが、いざ、発注となるとそのコストに躊躇される方が多いのです。
一方で、このコイン落下に限らず、「できます。やります!」という業者の方もいらっしゃいますが、その結果、いたずらに製品寿命を 縮めることにも繋がり兼ねません。
適した材料を、適した手段で、適した箇所に配する。
「適材適所」 良い言葉です。
再生木材の持つ「安全性」「耐久性」を評価して下さるお客様が多い中、「適切な設計、施工があってこそ、この性能が担保される」ことを、sai-BRANDとしてはきちんと告知して行く義務があると改めて感じた現場でした。
【リバースウッドデッキシステム標準仕様 ビス仕上げ】
・デッキ材:138*20(中空材)
・ビス:どりどり君 M6*45(SUS410)
・根太材:70*40 t1.6/40*40t1.6 ハット型根太(ZAM)
支持脚:HOLLY HTZ-100BP(ZAM)
2008年9月6日土曜日
木材劣化診断士講習へ参加して
今度は教わる側の講習会に参加しました。
「木材劣化診断士」講習会。
あまり聞きなれない資格でしょうが、
我々にとっては欠かせない資格です。
老朽化した木材構造物が、
「構造的」にどこまで痛んでいるるのかを診断し、
まだこのまま共用しつづけることができるのか、
メンテナンスが必要なのか、
はたまた即座に共用を中止すべきなのか。
いくつかの非破壊試験を行い、
上記のレベルを判断し、その対策を講ずる。
これが木材劣化診断士の仕事です。
sai-BRANDの代表的な技術のひとつに
リバースデッキ工法という独自の工法があります。
これは老朽化し、危険な状態にあるデッキを診断し
メンテナンスし、安全を保てるものであれば
具体的なメンテ方法を提言し、
そうでなければ、既設のデッキを九州工場へ運搬し
原料とし、再生木材を製造し、現場へ返す工法です。
いずれにしても、なぜ、高い投資を行ったデッキが老朽化したのか。
この原因を診断することから始まります。
この資格を取得する前は、
私個人の「主観」で判断し、レポートを書いていましたが
この資格を取得することにより、
診断方法、結果に客観要素を加えることができるようになりました。
今回の研修は、22年前に設置された木製遊具の診断を行い
まさに実戦を通じての研修を行いました。
■含水率計を用いて、構造材に使用されている木材がどのくらい水分を含んでいるのかを測定します。
ちなみに日本(本土)の場合、平衡含水率は14%程度です。
■触診や打診、含水率の測定により、あやしいと思われる部分に超音波を当てます。
音波が早く帰ってくる箇所は、木材組織が密で「問題なし」。
遅い箇所は疎で「内部が腐朽している可能性がある」と判断されます。
■さらに怪しい箇所には直径1.5mm程度の針を、電動ドリルで打ち込み、そのトルク変動を観測する方法で内部組織の劣化具合を診断します。
このように、木製構造物を破壊せずに、その「状態」を診断する非破壊試験を行い、
現状に提言するのが木材劣化診断士の業務です。
日本人は「木」が好きなのです。
皆さんの生活でも、周りを眺めて見てみると
たくさんの木材が使われていることに気付くでしょう。
「木」は自然素材ゆえに、不思議と「気持ちが落ち着く」効果があります。
木は建材となっても呼吸し、常に膨張・伸縮を繰り返します。
そんな「木の特性」を理解し、設計され、現場に納まっているものは
長い長い時間、そこに鎮座してくれます。
ところが、そうでない場合、
「あっ」という間に腐ってしまうこともあります。
水に強い木、棘(とげ)が出にくい木、摩擦に強い木、害虫を寄せ付けない木etc...
木にもたくさんの種類があり、それらの特性を理解し、
その個性が発揮できる部位に使用する。
これが経験から来る極意です。
「適材適所」
私の一番好きな言葉ですが、
これをしないと
せっけくの高価な材料も無に帰してしまいます。
これは「木」から生まれた言葉と想定されますが、
人も同じですね。
その個性が発揮できるよう配する。
しかし、なかなかそうはいきません。
人間も定期的に劣化診断をしなければ
期待される耐用年数を過ごせない今日この頃・・・
人もモノも永く良い状態を維持するには
定期的な診断が必要なのかもしれません・・・
2008年9月5日金曜日
製品・技術研修会(参加御礼)
9月4日、5日の2日にわたり、弊社の製品・技術研修会を開催させていただきました。
不動テトラさん、興生建設さん、ツカ・カナモノさん、トッパン・コスモさん、三洋工業九州システムさん、風憩セコロさんからたくさんの方々にお集まりいただきました。
弊社とモノづくりのコンセプトが非常に近い、風憩セコロさんと防護柵やてすり、クリーンエネルギープロダクツを共同開発、販売して行くことになり、まず第一弾の製品説明会を開催したわけですが、これに加え、9月1日から仕様変更をしたデッキシステムの説明もさせていただきました。
sai-BRANDは、「資源であり続けるモノづくり」をテーマにしていますが、これは単にビジネスモデルとしてだけではなく、営業(販売)、設計、製作、施工、メンテナンスに係わる全てのメンバーが連携しなければ叶えることのできないテーマです。
「高質なモノを高いレベルで施工する」ことによりメンテは減ります。
他方、「メンテナンスやトラブルを設計にフィードバックすることにより、高質なモノづくりに反映できます。
これらの全てを一社で行うことは、実質的には無理でしょう。
なので、sai-BRANDはモノづくりに係わるメンバーが連携し、テーマの実現に向け動きます。
研修会はその一貫。
今回も九州や大阪の遠方よりたくさんのメンバーが参加してくれました。
下半期に向け、更に連携を強化し、互いに発展しましょう。
※今回の研修会に風憩セコロさんに入社したばかりのWさんが参加してくれました。
若い新人はいつ見ても爽やかで、未来を感じます。
お互い地球の未来へ向け、できることを精一杯やっていきましょう!
2008年9月3日水曜日
仕様変更のお知らせ(標準仕様ビス仕上)
平成20年9月1日で、リバースウッドデッキシステム標準仕様の構成パーツを一部変更致します。
・変更の概要
従来の70*40*5400t1.6(ZAM鋼板)を新型80*40*4800t1.6(ZAM鋼板)に変更しました。
これに伴い、支持脚の根太受プレートを大型化(110→120)に変更しました。
■変更した仕様(下地レイアウト)

従来の仕様
・仕様変更の背景
昨今の鋼材の値上がりをダイレクトに売価に反映すると15~20%の値上がりとなります。
そこで弊社では、製造委託工場を替えるとともに、根太の形状を大型化することにより、支持脚ピッチを広げ、支持脚の部材点数を減らし、システム全体の値上げ幅を5%以下に留めることとしました。
もちろん構造計算、実地試験も完了しています。
根太の天端幅を広げることにより、施工精度もより向上します。
※尚、標準仕様ノンビス仕上、沿岸仕様につきましては変更はございません。
2008年8月26日火曜日
沖縄出張(老朽化したデッキの改修とリース)
今回は某所の老朽化したボードウォークの改修依頼です。
2年前に設計施工させていただいた「浜川漁港ボードウォーク」の評判が良いようで、
また、弊社独自の「リバースデッキ工法」「グローイングアップリース」に施主様が興味を抱いて下さったそうです。
この「リバースデッキ工法」は、老朽化したデッキを改修する際に、既設の木材を原料として再生木材を製造し、現地に戻すといった究極の地産地消のビジネスモデルです。
(詳細はwebsight http://www.sai-sai.net/baseplan/rebirthdeck/index.html)
また「グローイングアップリース」は、従来、工事発注されていた外構施設を10年のリースで整備するというもので、10年後の改修の際、資材を産廃処理をせず、再資源化するという「地球にゴミを残さない」ビジネスモデルです。
資源の少ない日本の縮図が沖縄なのではないでしょうか。
弊社では、単純にエコ素材を扱うだけではなく、創りだした製品が資源として受け継がれる製品、技術の開発を行っております。
沖縄の厳しい自然環境の下でも期待寿命を全うし、そして再度、資源として蘇る。
そんな提案を続けて行きます。
http://www.sai-sai.net/protestad2/index.html
前の記事(リバースウッド施工要領)には、写真の浜川漁港施工時の動画を掲載しております。
この施設は、平成22年のオープンに向け、北谷町が先進の運営形態を企画し事業を進めておられます。
北谷町フィッシャリーナ事業HP
http://www.chatan.jp/project/fisharea/top_page.html#top
新しい沖縄の姿に期待しましょう。
2008年8月18日月曜日
リバースウッドデッキシステム施工要領ビデオ(PV)
沖縄県北谷町(ちゃたんちょう)に平成18年度に施工した約2,400㎡のボードウォークです。
リバースウッドデッキシステム標準仕様、沿岸仕様をスペックしています。
このPVは現場の様子と施工方法を紹介したものです。
現場の職長が自ら編集し、現場が終わる時に贈ってくれました。
施工時期は7,8月。
夏の沖縄の紫外線はもの凄いものがありましたが、現場には心地よい風が吹き抜け、
夜は気の合った仲間達と泡盛(シマー)で体を癒し、沖縄の虜になってしまいました。
沖縄の海際でも何のトラブルもなく、まさにメンテナンスフリーを実現したボードウォークです。
sai-BRANDの代表事例となりました。